野村忠宏さんは、柔道初となるオリンピック60キロ級3連覇の偉業を達成した柔道家です。
現在は現役を引退して、コメンテーターや野村道場など若い世代の発展に貢献する仕事をしています。
オリンピックでの実績や影響を考えると国民栄誉賞を受賞してもおかしくない経歴ですが、受賞していません。
今回は、野村忠宏さんが国民栄誉賞を受賞できない理由について調査していきます。
戦績のおさらいをしつつ、世間の声もみていきます。
では、早速行ってみましょう!
野村忠宏(柔道)が国民栄誉賞を受賞できないのはなぜ?
野村忠宏さんが国民栄誉賞を受賞できない1番の理由は、タイミングが悪かったということ。
タイミング?と少し不思議に感じますよね。
国民栄誉賞の受賞には当然実績が必要ですが、その実績の内容は明確ではありません。
国民栄誉賞についてはこちら。
目的:広く国民に敬愛され、
社会に明るい希望を与えることに
顕著な業績があったものについて、
その栄誉を讃えることを目的とする。対象:内閣総理大臣が本表彰の目的に照らして
引用:wiki
表彰することを適当と認めるものに対して行う。
もともと国民栄誉賞は偉大な記録を残した野球選手『王貞治』さんのために、当時の福田赳夫総理大臣が創設した賞。
明確な制度設計はできなかったのかもしれませんね。
そして最大の理由である『タイミング』というのは、当時政権を握っていた与党の支持率に関係します。
国民栄誉賞の受賞は、与党の支持率が低下している時や、
何かしらの問題が起きて、政治への批判が発生している時に『視線そらし』として使われることがあります。
少し悲しい現実ですね。
野村忠宏さんがオリンピックの3連覇を成し遂げたのは、2004年です。
2004年の内閣総理大臣は、小泉純一郎さん。
カリスマ的な人気で、圧倒的な支持率を誇った小泉内閣ですね。
そんな小泉内閣では、視線そらしをする必要もなく国民栄誉賞は誰にも授与されていません。
野村忠宏さんは十分な実績がありながらも国民栄誉賞が授与されない理由は、
オリンピック3連覇時に小泉内閣であったことが、大きな理由となります。
今更ながら国民栄誉賞を授与することは、あり得ませんので、これも運命と捉えるしかありませんね。
次は野村忠宏さんの素晴らしい戦績を見ていきましょう!
野村忠宏(柔道)の戦績
野村忠宏さんの戦績はこちらになります。
1995年
ドイツ国際柔道大会 60kg級 優勝
講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 60kg級 3位
1996年
ハンガリー国際柔道大会 60kg級 2位
チェコ国際柔道大会 60kg級 優勝
全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 優勝
アトランタ柔道競技(五輪) 60kg級 優勝
1997年
ロシア国際柔道大会 60kg級 優勝
嘉納治五郎杯東京国際柔道大会 60kg級 優勝
全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 優勝
世界柔道選手権大会(フランス:パリ) 60kg級 優勝
1998年
全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 2位
嘉納治五郎杯東京国際柔道大会 60kg級 3位
1999年
講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 60kg級 優勝
全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 2位
2000年
フランス国際柔道大会 60kg級 優勝
全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 優勝
シドニー柔道競技(五輪) 60kg級 優勝
2003年
全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 優勝
世界柔道選手権大会(日本:大阪) 60kg級 3位
2004年
フランス国際柔道大会 60kg級 優勝
全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 優勝
アテネ柔道競技(五輪) 60kg級 優勝
2006年
チェコ国際柔道大会 60kg級 優勝
2007年
全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 優勝
2008年
ドイツ国際柔道大会 60kg級 2位
全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 3位
国内外問わず、『優勝』という文字がびっしりと並んでいて素晴らしい戦績ですね。
公式にはジュニア時代の戦績は記載されていませんでしたが、天理高校時代には地元奈良県大会で優勝。
また、全日本ジュニア60キロ級でも準優勝を飾っています。
中学生時代には体格に恵まれていないこともあり、女子に負けたこともあるようですが、持ち前の負けん気を発揮し高校生で見事に開花しています。
戦績で特に目立つ、アトランタ・シドニー・アテネの3オリンピック優勝は、国民栄誉賞受賞の暗黙の了解ともいわれている、
『功績を積み重ねてきた上に、さらに歴史を塗り替える、突き抜けるような功績をあげた』
に該当するように感じます。
野村忠宏さんが国民栄誉賞を受賞していないことについて、世間ではどのような声が上がっているのでしょうか?
野村忠宏(柔道)への国民栄誉賞に世間の声は?
野村忠宏さんへの国民栄誉賞について世間の声を見ていきましょう!
野村忠宏さんに国民栄誉賞をあげてほしいという声が、ホントに多いですね。
いかに偉業を達成し国民に幸せを運んだ人間なのかが分かります。
レスリングの吉田沙保里さんがオリンピック3連覇で国民栄誉賞を授与されていることも、みなさんの疑念になっているようでした。
野村忠宏さんが未受賞なことについては、元大リーグ選手の上原浩治さんも疑問をツイッターに投稿しています。
『国民栄誉賞の方たち…なぜ後ろにいる野村さんは貰てないんだろうか』
『ずっとずっとずっと疑問のまま。そして答えも出ないまま…』
このツイートに対してのコメントには、
『本当にそう思います』
『私が柔道をみるキッカケになったのは、野村さんの試合を見たからです。ホントに素晴らしい方です!』
『基準がわかりませんね、1回でも受賞している人もいるのに』
『同感です!!野村忠宏さんこそ国民栄誉賞にふさわしい方です!!』
上原浩治さんに同感の声が多数ありました。
今でこそメダルを噛む仕草が有名ですが、それを最初に行ったのも野村忠宏さん。
野村忠宏さんが世間と柔道界に残した功績は多大なものであることが分かりますね。
まとめ
今回は、野村忠宏さんが国民栄誉賞を受賞できない理由について調査してきました。
野村忠宏(柔道)が国民栄誉賞を受賞できないのはなぜ?
・オリンピック3連覇という偉業は実績としては十分
・政権のタイミングが悪かった
・3連覇当時は小泉内閣であり圧倒的な支持率を誇っていた
野村忠宏(柔道)の戦績
・1995年から国内外の大会に出場し、18回の優勝
・特に目立つのはアトランタ・シドニー・アテネの3オリンピック優勝
・天理高校時代のジュニア大会でも優勝している
野村忠宏(柔道)への国民栄誉賞に世間の声は?
・国民栄誉賞の未受賞に対する疑問の声が大きい
・受賞基準の曖昧さについても疑問が出ている
・大リーグ選手の上原浩治さんも疑問をツイートしている
野村忠宏さんについては、いかがでしたか?
改めて戦績を見ると、国民栄誉賞が授与されていないことが不思議ですね。
世間の声を聞いても、疑問と野村忠宏さんへの感謝の声しか聞こえませんでした。
現役を引退して時間も経っているので今更ながらの受賞はなさそうです。
野村忠宏さんには2人の子供がいて、長男は柔道を習っています。
長男も偉大な選手になる可能性は高いので、息子に夢を託すのが良いですね
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。