車いすテニスで数々の偉業を達成してきた国枝慎吾（くにえだしんご）さん。
日本が誇るスーパースターが引退を発表したということで、ファンの方やメディアで大きな騒ぎとなりましたね。
国枝慎吾さんはパラリンピックで金メダルを合計4個、年間グランドスラムも5回達成など、素晴らしい実績は数え切れません。
そんな国枝慎吾さんの現役時代の年収はいくらだったのか？
また、引退後の今後は厳しい現実をむかえると言われていますが、何が危惧されているのか。
今回は車いすテニス界のレジェンド、国枝慎吾さんについて調査していきます。
【2023年】国枝慎吾がついに引退！
ユニクロ所属として世界の大舞台で活躍してきたプロ車いすテニス選手の国枝慎吾さん。
世界最強のテニスプレーヤーとして長く活躍したスイスのロジャー・フェデラー。
日本の記者から『なぜ日本にはあなたのような選手が出てこないのか？』という質問を受けた時の回答は、
『日本にはシンゴがいるじゃないか』と答え、国枝慎吾さんの素晴らしさを語った話は有名です。
そんな世界最強のテニスプレーヤーが認める国枝慎吾さんは、2023年1月22日に現役を引退することを発表しました。
世界ランキングは1位を保持したままの引退となるので、年齢による能力低下がなどが理由ではなさそうですね。
”パラリンピックの車いすテニス男子シングルスで３つの金メダルを獲得するなど、数々の偉業を成し遂げた国枝慎吾。
１月22日にSNSで現役引退を発表した”
引用：https://www.parasapo.tokyo/topics/104851
引退は2023年1月22日にSNSで公表し、その後2週間ほど経った2月7日にユニクロの有明本部にて引退会見が行われました。
引退会見には約200人の報道陣が集まったということで、国枝慎吾さんの人気ぶりが伺えますね。
国枝慎吾さんの引退会見での挨拶はこちら。
「１月22日付で引退することになりました。東京パラリンピックが終わって、“引退”について、僕自身、ずっと考えていました。
昨年はグランドスラムのタイトルを３つ獲得して調子も良かったんですけど、最後に残されたタイトルであるウィンブルドンの優勝が決まった後、チームの皆で抱き合っていたんですけど、芝生のコートの上で、一番に出た言葉が『これで引退だな』だった。
その後の全米オープンは年間グランドスラムがかかっていたので、そのままのモチベーションで行けたんですけど、全米が終わってから、『もう十分やりきったな』と（いう言葉が）ふとした瞬間に口癖のように出てしまっていた。
『そのままテニスをしていいのかな』という気持ちになってしまって、これはそういうタイミングなんだなと決意をしました。
金メダルを奪還し、日本を熱狂させた東京2020パラリンピック。
ファンとしてはこれからも国枝慎吾さんの活躍がずっと期待できると思っていましたが、本人の中では『引退』の方に気持ちが切り替わっていたんですね。
国枝慎吾さんは1984年2月21日生まれなので、2023年5月現在で39歳。
アスリートの全盛期が20代と考えると、年齢的にも辛い部分はあったのかもしれませんね。
しかし、国枝慎吾さんは引退理由について、『もう十分やりきったという気持ちになった』と話しており、年齢は一番の理由ではなさそうでした。
東京2020パラリンピックでの金メダル獲得後、2022年に全米オープンを優勝し年間グランドスラムを達成。
グランドスラム達成後は、『十分やりきった』や『引退』という言葉・気持ちが強く出てきてしまっていたようで、国枝慎吾さんは心の中では引退は決まっていたのかもしれませんね。
国枝慎吾さんは今後就かれる仕事にもよりますが、現役時代にくらべると年収がガクっと下がる可能性がありますね。
現役時代の年収はどのくらいだったのか？
見ていきましょう。
国枝慎吾の年収はどのくらいだった？(現役時代)
車いすテニスはパラリンピックの1種目にも選ばれていることから、世界的な認知度と競技人口が多いことは間違いありません。
しかし、問題となっているのはプロ車いすテニスプレーヤーの『収入額の圧倒的な低さ』。
”そんな車椅子テニスだが、1つの現実的な課題として「収入額の圧倒的な低さ」が挙げられる。
世界で活躍する選手たちは、同じくワールドツアーを駆け巡るテニスプレーヤーと、比べものにならないほどの収入しか得ていない。”
引用：https://spaia.jp/column/tennis/3497
日本人という括りではなく、世界で活躍する選手であっても収入が低いというのは、プロのプレーヤーを目指す人にとって大きな壁となっていそうですね。
では、世界のトッププレーヤーとして活躍していた国枝慎吾さんの年収はどのくらいだったのか。
現役時代の国枝慎吾さんの推定年収は4,000万円から5,000万円ほどと言われています。
2009年にユニクロとアンバサダー契約を結んだ国枝慎吾さん。
ユニクロ以外にも10社ほどのスポンサー契約を結んでいますが、CMなどの出演料は年間で約2,000万円ほど。
車いすテニスの全豪オープンの優勝賞金が約600万円なので、グランドスラムを達成した年の年間獲得賞金は約3,000万円になります。
国枝慎吾さんの年収の内訳を考えてみると、メディア出演などのスポンサー収入が約2000万円で、優勝賞金が約3,000万円ということになりますね。
通常のテニスだと全豪オープンの優勝賞金は3億円になりますので、車いすテニスとの差の大きさが分かります。
それでも一般的な会社員から比べると、国枝慎吾さんの推定年収4,000万円から5,000万円というのは大きく、魅力的に感じますね。
現役時代に大きな年収を獲得していた国枝慎吾さんの引退後はどうなるのか？
アスリートは引退後に解説者や指導者になることが多いかと思いますが、国枝慎吾さんは今後どういった道に進んでいこうと考えているのか気になりますね。
見ていきましょう。
国枝慎吾の引退後の今後はどうなる？厳しい現実も？
ユニクロの有明本部で引退会見を行い、約200人の報道陣から注目を浴びた国枝慎吾さん。
集まった方は国枝慎吾さんの今後について気になっていたのではないでしょうか？
国枝慎吾さんの今後の活動計画について、以下のように語っています。
”「現役中に引退後を考えてみたんですけど、答えが出なかったです。
引退発表から２週間が経ち、自分の中で何をしていきたいのか、ぼんやりと出てきたぐらい。
今、それを言っちゃうと、それやんなきゃいけない感じもしちゃうし（笑）、そこはまだ心の中に秘めておきたいなと思いますけど。
現役生活で何と戦ってきたのかなと考えて、相手と戦う、自分と闘う、もう一つある意味、車いすテニスを社会的に認めさせたい、スポーツとしていかに見せるかってところにこだわってきたというところがあって。
もともと車いすテニスの管轄は（障がい者の団体ではなく）国際テニス連盟です。そういう意味では、健常者と障がい者の垣根のないスポーツだと思います。
テニスをする中で、それを知ってもらいたい思いも強くあったので、そういった活動はこの後も続いていくのかな、と」”
引用：https://www.parasapo.tokyo/topics/104851
現役で活動中から引退後のことをしっかり悩んでいたというのは、国枝慎吾さんの真面目な性格を物語っていますね。
仕事の詳細は詰め切れてようですが、国枝慎吾さんは『車いすテニスを社会的に認めさせてたい』と考えていることが分かります。
また、まだメディアには言えないがやりたい仕事の検討がついているとも読み取れる内容もありますね。
前の見出しで少し触れた、通常のテニスと車いすテニスの賞金額の格差についても国枝慎吾さんは変化を促したい部分なのではないでしょうか。
格差が埋まることで、車いすテニスをやってみたいと感じる人も多くなるはずです。
しかし障害にも種類がありますし、そもそも健常者と車いすテニスを行える障害を持った方の人口が大きく違うことは事実。
国枝慎吾さんが現役を引退して職業に就いた際も、通常のテニスプレーヤーが引退した後とは、大きく違ってくるのかもしれません。
国枝慎吾さんが今後取り組んでいく『車いすテニスを社会的に認めさせてたい』ということも、厳しい現実が待ち受けていることは間違いありませんね。
今後の国枝慎吾さんの活動に目が離せませんね。
まとめ
今回は国枝慎吾さん引退や、現役時の年収、引退後の今後について調査してきました。
世界の最前線で戦ってきた国枝慎吾さんの引退は、世間に大きな衝撃を与えましたね。
現役時代の年収は一般の会社員と比べると多いですが、通常のテニスプレーヤーに比べると差が大きいことも分かりました。
引退後の今後も、健常者と障害者の大きな壁に苦労されると思いますが、国枝慎吾さんであれば2つの差を少しでも近づけてくれそうに感じます。
国枝慎吾さんの今後の活動を注目しつつ、応援させていただきます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
